Webで検索していると、個人のブログがヒットすることが多い。中には、散歩のスタートから終了まで撮りまくった写真をのべつまくなしに延々と掲載しているブログもあって驚く。いったいどれだけ掲載してあるのかと興味本位でスクロールしてみたりすることもあるが、ほとんど写真と撮影場所のコメントがあるぐらいだったりする。撮影した人のカメラアイや思いが感じられないものばかりで、うんざりすることが多い。
同じようなことはレストランで食べた料理のすべてを写真に納め、それを延々と掲載しているブログを見るときも感じる。食べるためにレストランに行ったのではなく、写真を撮ってブログに掲載するために行ったのではないかと思ってしまう。
このようなブログはたぶんカメラに納めた写真をすべて掲載しているのだろう。だらだらとそこまで掲載しておもしろいのかと、いちど聞いてみたくて仕方がない。
編集者として会社に勤めていた時代に、プロのカメラマンたちと仕事をすることが何度もあった。必要なのはたった1カットという場合でも、彼らは何十枚もの写真を撮るのが普通だったことを思い出す。写真集は別だが、数多く撮影しても掲載されるのはわずか数カットだけというのがほとんどだ。50枚撮って(ブログなどに)その50枚全部を掲載するのがアマ、50枚撮って(雑誌などに)1枚だけ掲載されるのがプロということになるだろうか。プロとアマの世界には大きな違いがある。
しかし、プロでもアマでも誰でもWebで情報を発信できる時代は、「平等」という観点から見れば理想社会に一歩前進したといえなくもない。喜ばしいことに違いない。はは。