青山通りを歩いていた。昼になったので食事をすることにした。青山学院大学の近くで「青山カレー倶楽部」という看板が目に入った。控えめな感じの看板で、店はビルの地下にある。看板の脇には雑誌などで紹介された記事が数多く貼り付けてあった。人気がある店なのかもしれない。しかし、待てよ。客寄せのためのディスプレイかもしれない。しかし、待てよ。堂々と「青山」と名乗っているのだから、それなりの専門店だろうし、たまにはカレーもいいだろう。
地下に降りて扉を開けると、こぎれいでこぢんまりした店内には半月型の2つのテーブルとそれぞれに4人分の椅子。昼休みのOLたちが食べていた。メニューはビーフカレー、野菜カレー、シーフードカレーの3種類だけ。ビーフカレーを頼んだ。かなり煮込んだと思われる野菜がとろけていて、うまそうだった。しかし、食べるに従って強すぎる塩味が気になりだした。僕が作るカレーの方がはるかにうまいと思わずにはいられなかった。
入ったことのない店に入るには勇気がいる。そして、当たり外れがある。外れは悔しい。