今年4月に発行されたミシュランの『日本旅行ガイド』で、首都圏では高尾山が堂々三つ星の評価を得たことは有名だ。東京から交通の便がよいうえに、自然環境がよく、霊山としての日本独特の信仰や文化をかいま見ることができる点などが、外国人旅行者にはおすすめなのかもしれないが、正確な理由は分からない。
ほかにはどんなところが紹介されているのだろうか。この本を買いたいと思うのだが、フランス語版だけのようで、どこで買えるのかが分からない。amazon.co.jpのサイトを見ると、ユーズド商品であるにもかかわらず、この本の売価はなんと19,800円になっていて驚いた。フランスでは19.9ユーロなので、この値段はどう見ても高すぎる。高尾山といえば薬王院有喜寺で、この寺には「つもり違い十カ条」という有名な教訓がある。その中に「深いつもりで浅いのは、知識。浅いつもりで深いのは、欲」というつもり違いがあるのを思い出した。
日本語訳のものが出版されてほしいのだが、出版しようとしてもわざわざフランス人が紹介しているガイドブックなどを買う日本人はほとんどいないだろうから、ビジネスとして成立しないのかもしれない。今月末には同じミシュランの『東京レストランガイド』も発行される予定だが、これもフランス語版だけだと普通の書店では扱わないから、やはり手に入れるのは難しいのだろうか。