まるで自然界に審判がいて交代のホイッスルを吹いたかのようだ。蝉の声がぱったっとやんで虫の声に代わった。僕も夏モードから秋モードに変えなければならない。
冷酒よさらば。いよいよ燗酒だ。冷えた白ワインから室温の赤ワインだ。そうめんやざるそばもそろそろ終わりだ。鍋の季節だ。
いや、待てよ。秋といえば、思索の秋・読書の秋だ。途中まで読んでストップしていた『存在の耐えられない軽さ』を読もう。『武士道』も読もう。「幕を下ろせ。喜劇は終わった。」(モリエール)という言葉が思い浮かんだ。これは自民党総裁選へ捧げよう。
こんなことを書き始めたら、僕を馬鹿にして笑いそうな顔、顔、顔、顔、顔、顔が浮かんできたので、やめた。