京王線・JR南武線分倍河原駅前の広場に新田義貞の騎馬像がある。分倍河原は新田義貞の軍と鎌倉の軍との戦いが行われた有名な古戦場だが、昨日、大学生と思われる男女5人のグループのリーダーと思われる男が、その新田義貞の像の前で、「こんなところに、伊達政宗の像がある」と驚いた様子で像を見上げていた。全員「ほほう」といった感じで見上げていた。
思わず笑ってしまった。「違うよ」と突っ込みを入れたかったが、お節介だろうと思ってやめた。新田義貞の像を伊達政宗の像と勝手に思い込む彼らは、案外、今の大学生の平均的な姿なのかもしれない。そういえば、大学全入時代になってきたから、大学生の質の低下は当然起こりうることで、驚くことではないのかもしれない。大麻を吸引したり、集団婦女暴行をしたり、一部の学生の所業に過ぎないとしても、量の増大が質の変化をもたらしていることだけは事実だろう。
彼らを笑うのはたやすい。むしろ、間違ってはいても伊達政宗という武将を知っていることをほめたたえるべきかもしれない。しかし、僕には「ひどすぎる」としか思えなかった。同時に彼らのような大学生を生んだのは僕らの世代あるいは団塊の世代の責任ではないのかと、反省したのだった。
おっと、友人たちからは「kimimiは、じじむさくなった」と笑われそうだな。