日曜日になると「野口屋」という幟を立ててリヤカーを引いた青年がやってくる。「プー、プー」と昔懐かしい豆腐屋のラッパ。大声で「とーふー、なまゆばー」と叫んでいる。先週、試しに絹ごしと生湯葉を買ってみた。「このまま食べてみてください」と言われたので、醤油などかけずにそのまま食べると、その言葉通り豆腐は驚くほどのうまさであった。大豆を普通の豆腐の3倍使っているという。大豆の味が濃厚で、家人はカップレーゼのようにして食べたらどうだろうと、オリーブオイルと塩だけで食べてみると、驚いたことにこれもいけるではないか。
次に生湯葉。これも濃厚な大豆の味がしっかり出ていて、わさび醤油で食べると言葉にならないほどのうまさだった。
この野口屋の豆腐移動販売は、東京のあちこちで展開しているようで、女性の売り子もいるそうだ。値段はスーパーの豆腐よりかなり高いが、そのうまさは値段の高さを補ってあまりある感じがする。
今日も、ラッパの音が待ち遠しい。