「しっかりと」とか「しっかりする」という言葉はよく使われる。特に政治家が好んで使う言葉のようだ。昼、テレビのニュースで福田首相が「しっかりと・・・」としゃべっていた。何をしっかりなのかは忘れた。政治や政治家があるいは自分自身がしっかりしていないと思うから、その裏返しとしてこの言葉が多用されるのだろう。
安倍首相はある日の国会答弁の中でこの「しっかりと・・・」を実に7回も使っていたという記事が出ていたことを思い出した。「しっかりと」と言っておきながら、中途半端な状態で彼はすべてを投げ出した。しっかりしていなかった。
こう頻繁に「しっかりと」が使われると、言葉の持つ真の意味が薄らいで来るような気がする。「しっかりと」と言ったからには、言ったことを「しっかりと」実行してほしいと思う。同時にわれわれ国民は「しっかりと」彼らの言動を見届けなければなるまい。この国にはあまり期待もしてないけど、少しはしっかりとしてほしい。
もう少し突っ込んで考えれば「しっかりと」と言う人間は信用しないほうがいいのかもしれない。どうもしっかりとしていない人間に限って、「しっかりと」という言葉を使う傾向があるようだから。